ゲーミフィケーション
- 作者: 井上明人
- 出版社/メーカー: NHK出版
- 発売日: 2012/01/25
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 7人 クリック: 229回
- この商品を含むブログ (29件) を見る
平成25年1月6日 読了
キーワードまとめ:
ゲーミフィケーションはゲームの考え方やデザイン・メカニクスなどの要素を、ゲーム以外の社会的な活動やサービスに利用するものとして定義される。 p11
強い物語は、マスメディアにおいてもっとも効力のある方法論の一つ p45
ソーシャルゲームが「ソーシャル」のアクティブ率を高めた理由
1.「コンピュータが一人遊びの相手をしてくれる」ということが生まれたから
2.「一度」で終わらない。何度も何度も繰り返し遊ばれるもの p54
「ゲーム」はゆっくりと飽きていく p55
ゲーミフィケーションとは、外発的動機づけとの境界的な要素(報酬)を求めるうちに、内発的動機づけを駆動させるようなメカニズム p60
ゲーミフィケーションでは、コンピュータ・ゲームそのものをつくらなくてもいい
シリアスゲームを「ゲーミフィケーション」に含めるかどうかは判断が難しい p64
ゲーミフィケーションは補助線を引くこと p70
センサーの数だけゲーミフィケーションはある。日常社会のなかのさまざまなものを「測る」テクノロジーによって、ゆっくりと進行してきた p125
ゲーミフィケーションが大きくなるための最後の条件。活版印刷における「文字を読める人々が一定以上いること」と、ほぼ同じ意味を持つのが「ゲームを遊ぶ世代」の成熟 p141
ゲーミフィケーションが進展した理由 p144
1.「測る」テクノロジーの進歩
2.インターネットにおける「時間」のあり方の劇的変化
3.ゲーム世代の成熟
ゲームデザインの手法 p182
1.ほどよい挑戦の感覚をつくる仕組み
アンロック:プレーヤーがゲームに関わるプロセスに応じて、できることを「特典」として増やしていく
レベルデザイン:マップやステージなどのデザインをとおしてプレーヤーが暗黙のうちに行動を学習したり、自分で選んだかのような気分にさせながら特定の行動をとらせていく方法
難易度の自動調整:課題が難しすぎても、かんたん過ぎてもプレイヤーは飽きてしまうため、ほどよく困難な程度の課題を与える。アルゴリズム。
2.フィードバックをより強く演出する仕組み
フィードバックを短くする:なるべく短い時間でフィードバックを与える
フィードバックの明示化:フィードバックの要素を分かりやすく提示する
錯覚的演出:それほどすごいことをしていないケースでもなるべく有能感を感じられるように演出する
3.フィードバックのバリエーション
緩急効果:やや難しい状況と、ややかんたんな状況が交互に繰り返すようにする仕組み
音楽や映像のバリエーションの追加:飽きを防ぐ仕組み
イベントの開催:定期的に時期限定イベントを行う
4.メカニクスの調整
「ズル」の応用:ゲームでしか成立しない「ズル」をあえてゲームのたのしさとして組み込む
「ズル」の防止:本来、たのしみ方として想定されない行為を防ぐようにバランスを調整
重要になるのは、仕組みを複雑にすることではなく、何を取り入れ、何を取り入れないかを決めるプロセス p185