院内勉強会「食事動作について」
日時:平成25年2月21日 18時~19時30分
テーマ:「食事動作について~摂食・嚥下を中心に~」
主催:OT ADLチーム
参加者:OT約20名 PT2名
内容:
講義―
摂食障害と嚥下障害、摂食中枢と嚥下中枢、嚥下各期(stage)
摂食・嚥下と姿勢との関係
体験―
リクライニング30度での咀嚼・嚥下体験 頸部の位置、介助方法、姿勢による違い
仮想半側空間無視での咀嚼・嚥下体験
まとめ:
脳卒中患者は、認知障害、注意力障害、動作の障害が伴っているため、「嚥下障害」だけではなく、「摂食障害」として広く認識する必要がある。
食事の際の姿勢や環境、介助方法により、咀嚼や嚥下に影響を及ぼすことを実体験として認識できた。
キーワード:
摂食・嚥下の期と相
期=stage: 組織の動き
相=phase: 食塊の動き
咀嚼効率
悪い:リクライニング30度
良い:リクライニング90度・頭頸部屈曲0度
嚥下と姿勢
ベッドギャッチアップ30度仰臥位で、頸部を軽く前屈(顎を少し前に出して下向きに降ろす)した姿勢が最も安全な姿勢とされている
テーブルの高さ
理想的な高さ:座高の1/3から4~5cm高いところ
食器の位置に伴う箸・スプーン操作
箸操作での前腕可動域: 回内11.2°~回外49.1°
近位が最も回内が必要
中位の動作が効率が良い
アクションプラン:
リクライニングした姿勢ではスプーンの中の食べ物を認識しにくいので、認知期を意識した声かけや環境設定を行っていく
咀嚼効率が悪いのはリクライニング30度。
嚥下するのに最も安全なのもリクライニング30度。
咀嚼ができて嚥下障害がある方にはリクライニング30度での食事はつらいかも。