アウトプット日記

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『言語学入門―これから始める人のための入門書』

言語学入門―これから始める人のための入門書

言語学入門―これから始める人のための入門書

平成25年4月14日 読了

 

まとめ:

言語とは。言語学とは。

言語の成り立ちとその論理。

 

目次:

第1講 言語の特性

第2講 言語学の対象

第3講 言語の類型

第4講 言語学の諸分野

第5講 音声学・音韻論1 音声器官

第6講 音声学・音韻論2 母音と子音

第7講 音声学・音韻論3 音声学と音韻論

第8講 音声学・音韻論4 音素と弁別的素性

第9講 音声学・音韻論5 超文節素

第10講 形態論1 語彙素と形態素

第11講 形態論2 形態素と異形態

第12講 形態論3 語形成

第13講 形態論4 語彙と文法範疇

第14講 統語論1 統語構造

第15講 統語論2 句構造文法と変形文法

第16講 統語論3 生成文法

第17講 統語論4 統語事象

第18講 意味論1 意味の意味

第19講 意味論2 語の意味

第20講 意味論3 比喩と連語

第21講 意味論4 文の意味

第22講 語用論1 発話の意味

第23講 語用論2 場面と言語表現

第24講 言語と社会 言語変種

第25講 言語の変化

第26講 世界の中の言語

練習問題解答

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キーワード:

意味論1 意味の意味 p94

 そもそも、「意味」とはなにか。

言葉の意味を言葉を使って説明すること自体が困難。

形式と異なり、意味は直接耳や口で捉えることができない。

このことも、「意味」を考えることを難しくしている。

 

私たち一人一人の言語経験はさまざま。

もし語の意味が用例によって決まるなら、人によって語の意味の理解が違ってくるかもしれない。

「不安」のように具体的な事象に結びつけることができない場合、その意味を、何かを指差して説明することは困難。

語の意味には漠然としたところはあるが、言語共同体のすべての成員がその語に対してある種の共通理解をもっていることがは確か。

語が本来もっている中核的意味を概念的意味あるいは知的意味を呼ぶ。

 

言語外の事物や事象の概念化のあり方が、言語化されることによって固定されることは事実。

しかし、私たち人間のものの考え方が、言語によって完全に規定されていると考えるのは誤り。

異なる言語を話す人同士では世界観が全く相容れないと考えるのも誤り。

このような考え方を言語決定論言語相対論と呼ぶ。

 

語の意味を考える際も、関連する他の語との関係を考慮に入れなければならない。

これら総体が表す意味領域のことを意味の場と呼ぶ。

語の意味を考える際は、それぞれの語を適切な意味の場に位置づけて考えることが必要。

 

アクションプラン:

語の意味を考えるときは、適切な意味の場に位置づけて考える

 

 


 

同じ職種間でも、語の意味の捉え方が異なることは多い。

 

他職種ではなおさら。

 

クライエントや家族に説明するときも、専門用語はなるべく使わないようにすることが必要だと言われる。

 

しかし、言葉を簡単に分かりやすくするだけでは不十分。

 

本当に必要なのは、相手が理解しているかを確認しながら説明すること。

 

その言葉を、どのような文脈で、どのような状況で、どのような使い方をしてきたか。

 

相手の言葉に耳を傾け、自分の言葉を振り返る。