アウトプット日記

読んだ本、文献、作業療法に関する勉強会・研修会のまとめ。個人的な。

『30代までに身につけておきたい「課題解決」の技術』

30代までに身につけておきたい「課題解決」の技術

30代までに身につけておきたい「課題解決」の技術

平成25年9月22日 読了 36分

 

まとめ:

 「問題」と「課題」は違う

課題とはその問題に対して「自分が解決すると意思表明したテーマ」を意味する

課題解決のためには、事実に基づいた仮説検証サイクルを何度も回す

 

目次:

はじめに

第1章 「問題」と「課題」との違い

第2章 悩むのではなく考える―思考を切り替える!

第3章 問題を発見する―気づいていないのは私だけ?

第4章 原因を探索し、課題を決める―効果が大きい課題に絞る!

第5章 解決策を決める―実効性の高い打ち手を選ぶ!

第6章 周囲を巻き込み、実行に移す―”自分事”になる場をつくる!

第7章 既存の枠を超えた解決策を繰り出す―これまでのワタシを超える!

第8章 部下を主役にする課題解決―自分のため、人のため、人々のため

 

キーワード:

問題とは「ありたい姿と現状(現実)とのギャップ」を指す。

そのため、問題がないという職場、人は、現状に満足してしまい、この先の方向性が見えていない可能性が高いのです。今のままではさらなる進化・成長は黄色信号といえます。 p18

 

空・雨・傘で考えよう p22

空―「空は曇っている」(事実認識)

雨―「ひと雨きそうだ」(解釈)

傘―「傘を持っていこう」(判断)

問題解決の思考パターンを身につけるには、こうした空・雨・傘の流れで考える習慣を持つことが大切です。事実を正しく認識し、そこから解釈の道筋をたて、最も合理的と考えられる対策を選びます。

 

世の中には他人が加工した情報や人づての話があふれています。人の意見に耳を貸し、人づての話をもとに判断を下すことも大切です。しかし、最も重要なことは、自ら観察し、自ら情報を集め、自ら事実を捉え、そして自ら解釈を導き、判断することです。これらの作業を総合して「自分で考える」といいます。 p26

 

課題とはその問題に対して「自分が解決すると意思表明したテーマ」を意味します。 p28

 

問題解決力を高めるためには、「課題」を設定する力を磨き、「課題」を解決する力を高めることが必要だということです。 p30

 

「問題解決とは、正解が分からない中で仮説と共に行動することによって次第に解決方法を見出していくプロセス」 p31

 

問題解決力を高めるために、一定の間、「他人のアクションを待たずに、自分が主体となって行動する」という覚悟を持って、今ある問題と向き合ってみてください。まずは、そう考えて行動するだけです。

習慣は人から教わる以上に、自ら考え抜く経験を繰り返し持つことによって定着します。 p37

 

「悩む」と「考える」を区分する p56

「悩む」とは、他人を主語に「変えられないこと」を思考対象にすることで、停滞してしまっている状態。一方、「考える」とは、自分を主語に「変えられること」に的を絞って、思考を前進させている状態、と定義付けができます。

 

仮説検証サイクルを回す p62

集められた事実をもとに、その仮説が正しいのかどうなのか、を検証します。もし、間違っていることが分かったら、即座に仮説を修正します。ここで自分が元々、描いていた仮説にこだわらずに、事実を優先して仮説を修正できるか、がポイントになります。

常に「ファクトベース」で思考するクセを持つよう、自分に言い聞かせることが必要です。「ファクトベース」とはいつ、いかなるときも、事実に基づいて考える思考の習慣をいいます。こうしたファクトベースの仮説検証サイクルの展開をあらわす言葉として、

So What?(で、なに?)

・Why So?(なんで?)

の二つがあります。

まず、今ある事実をもとに、「So What?(で、なに?)」で仮説を立てます。この段階で得られる仮説は、まだ正解にはほど遠いものです。

次に挙げた仮説を「Why So?(なんで?)」という言葉と共に、事実で検証します。ここで、もし仮説を肯定する事実が集められたら、仮説はより精度を増すことになりますが、仮に、仮説を否定する事実が得られた場合は、仮説の修正を余儀なくされます。

仮説検証サイクルを回すには、事実を貪欲に求める姿勢が必要です。

 

壁となる思考パターン―「解決すべき本質的な問題を特定できない」 p78

1.視座の問題:立場を変えて捉えていない

 視座とは、「モノを見る人の立場、物理的な場所」を指します。視座を変えて見ることができる状態とは、「第三者の立場に立ったときに見えるもの、感じるものは何か?」、または「物理的な立ち位置を変えて見えるものは何か?」を目と心で捉えることができる状態です。

2.視野の問題:全体像を押さえられていない

 視野とは、「モノを見る範囲、時間の範囲」を指します。視野が広がっている状態とは、目の前に見える事象だけにとらわれず、全体像を意識して見ることができている状態です。

3.視点の問題:事実を捉えていない

 視点とは、「視座、視野を考慮したうえでの考察ポイント」を指します。あらゆる立場に立って見る、それぞれの立ち位置で視野を広げたときに見えてくる考察すべきポイント、検証すべきポイントのことです。

 

「目標を共有する大切さ。そのためには相手のベネフィットを考える」

目標に向かって、チーム全体が一丸となるためには、明確に目標を共有すること、さらに目標達成が自分にとって、または自分たちのチームにとってどんな便益を与えることになるのかの「姿」を描かせることです。特定した課題に周囲の共感が得られるようになることです。 p174

 

課題解決においては、取り組む課題をその当事者にとっての「自分事」にしてあげることがとても大切なのです。 p186

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壁となる思考パターン―「部下のやり方で、課題解決を任せきれない」 p239

個人で進めるプロセスと、チームで進めるプロセスは別物です。

1.部下を主役にできていない

2.部下の個性を活かせていない

3.チームの個性が磨かれていない

 

「課題」を解決する考え方―「自分のため、人のため、人々のためという視点を持つ」 p244

チーム運営に限っては、できる限り「私」という存在から離れて考える

1.部下をスターにする

2.部下の失敗を全て引き受ける

3.チームウェイをつくる

 チームとして「らしさ」をつくる

 

アクションプラン:

「So What?(で、なに?)」と「Why So?(なんで?)」を使って考える