アウトプット日記

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『ワンランク上の問題解決の技術《実践編》視点を変える「ファンクショナル・アプローチ」のすすめ』

 

ワンランク上の問題解決の技術《実践編》 視点を変える「ファンクショナル・アプローチ」のすすめ

ワンランク上の問題解決の技術《実践編》 視点を変える「ファンクショナル・アプローチ」のすすめ

  • 作者: 横田尚哉
  • 出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン
  • 発売日: 2008/07/15
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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 平成25年10月4日 読了 50分

 

まとめ:

ワンランク上の問題解決をもたらす思考のルール

・固定観念にしばられず、前回と違った方法を試してみる

・手段にこだわるのではなく、改善点に焦点を当てる

・「見落とされている改善点」を探す

・過去を手放し、未来のあるべき姿から発想する

 

目次:

まえがき

1章 ワンランク上の問題解決とは

2章 実践 ファンクショナル・アプローチ ステップ1 準備

3章 実践 ファンクショナル・アプローチ ステップ2 分解

4章 実践 ファンクショナル・アプローチ ステップ3 創造

5章 実践 ファンクショナル・アプローチ ステップ4 洗練

6章 日常をファンクショナル・アプローチで考える

終章 目標に向かって、とるべき針路を見つけよう

 

キーワード:

問題に対する「視点」と「意識」を変える

アルバート・アインシュタインは、問題を解決することに関して、次のような言葉を残しています。

「いかなる問題も、それをつくりだした同じ意識によって解決することはできない」

あなたが、もし今、問題に直面しているとしたら、そしてそれを解決できないままでいるとしたら、それは問題に対して同じ意識・同じ視点で見ているからです。

 

問題解決5つのフェーズ「I・S・S・U・E」

フェーズ1 問題の認識(Identification)

フェーズ2 改善点の特定(Specification)

フェーズ3 解決手段の選択(Selection)

フェーズ4 解決手段の適応(Utilization)

フェーズ5 改善効果の評価(Evaluation)

この5つのうち、特に重要なのは、「1.問題の認識」と「2.改善点の特定」です。この2つのフェーズは、問題解決の方向性を決定づけるとともに、改善成果の80%がここにかかっているといっても過言ではありません。 p23

 

一度轍ができると、人は同じところを通りたがります。そのほうが、安全に、かつ容易に歩けるだろうと考えるからです。この考え方は、言いかえれば「観念的な判断」、つまり「固定観念」なのです。固定観念に流されると、轍はいっそう深く刻まれます。このような現象を、私は「轍理論」と呼んでいます。

轍理論とは、「人の行動は偶然→習慣→当たり前→規律→拘束と変わっていく」ということであり、固定観念ができあがるプロセスを表しています。 p29

 

解決手段ばかりを考えるのではなく、改善点に大きなヒントがあるのです。 p34

 

解決手段は、自ら研究し開発することも可能ですが、多くは成功例や失敗例といった前例や事例、あるいはそれを知っている人物、組織、文献などにあります。つまり、解決手段は、問題の「外」にあります。 p35

 

一方、改善点は、事例や前例から見つけることもできますが、それよりも、現状をよく観察し、調査分析や仮説検証することによって、少しずつ見えてくるものです。つまり、改善点は問題の「内」にあります。

ワンランク上の問題解決をするためには、まず改善点に焦点を当てることです。 p35

 

改善点を4タイプに分類して考える。認識軸と実現軸の2つの軸があり、それぞれの軸で2つに区分します。あなたは、この4タイプを意識していましたか?

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ワンランク上の問題解決をもたらす思考のルール p44

・固定観念にしばられず、前回と違った方法を試してみる

・手段にこだわるのではなく、改善点に焦点を当てる

・「見落とされている改善点」を探す

・過去を手放し、未来のあるべき姿から発想する

 

「無駄な努力」を見分ける2つの質問 p51

「それは何のため?」

「それは誰のため?」

「それは何のため?」とは、その努力を行う「目的」を問いかける質問です。あるいは、その努力によって得られる「効果」を確認する質問といってもよいでしょう。

「それは誰のため?」とは、その努力によって得られる目的や効果の所有者を問いかける質問です。自分のための努力なのか、相手のための努力なのかに意識を向けます。

 

「なぜ?」よりも「何のために?」 p56

「原因」を追及して過去を思い出すよりも、「目的」を追及して未来に目を向けることです。

 

ジェームズ・スベンソンも『扉の法則』でこう言っています。

「世の中で最も残念な言葉は、『やってみたらできたかもしれない』である」 p65

 

アイデア発想の原理 p153

「外発的因子」と「内発的因子」

まず、見たり聞いたり触れたりして得られる知覚情報の中から、アイデアと関連するかもしれない因子と遭遇します。この因子を、ここでは「外発的因子」と呼びます。

外発的因子を受け取った脳は、過去の経験や知識によりつくりあげた、アイデアの基となる因子を発生させます。この因子を「内発的因子」と呼ぶこととします。その結果、さまざまなアイデアが飛び出してくるというわけです。

アイデアの質と量を高めるためには、外発的因子と内発的因子をそれぞれ上手にコントロールする必要があります。

 

星の王子さま』の著者アントワーヌ・ド・サンテグジュペリは、飛行士でもあり、航空技術者でもありました。そして、次の言葉を残したのです。

「完璧な設計だとわかるのは、付け加えるものがなくなったときではなく、取り除くものがなくなったときである」

 

アクションプラン:

「それは何のため?」「それは誰のため?」