認知行動療法講義メモ「第9回講義」
平成26年10月28日
早稲田大学の熊野宏昭先生の講義のメモです。
「認知行動療法講義」の全12回分をUstreamで聴講することができます。
「第9回講義 神経行動療法への展開」
Ustream.tv: ユーザー hikumano1: 「認知行動療法の基礎と展開」第9回講義, 「認知行動療法の基礎と展開」 第9回 神経行動療法 . その他...
11月1日以降に削除されるようです。
講義資料もウェブサイトにアップされています。
http://hikumano.umin.ac.jp/cbt_kougi.html
講義資料は公開を続けるそうです。
以下、メモです。
第9回
神経行動療法への展開
海外の認知行動療法の学会
→脳機能も含めた発表が3割ぐらいある
→うつ状態、反芻症状が改善
扁桃体と背外側PFCの反応性が変化
ネガティブな情動→血流量減少
注意課題→血流量増加
ADHDの子ども
注意機能トレーニング、作業記憶トレーニングを行うと症状が軽減する
うつ状態に対する効果
トップダウンの注意制御に働きかけるほうが効果が高い
受動的ではなく能動的に注意を向ける課題
認知トレーニングが効果を上げる条件
注意、作業記憶を対象にしたものは効果あり
抑制機能を対象にしたものは効果が不十分
→GONOGO課題 訓練時間が短い
十分な訓練時間と難易度の調整が必要
訓練効果の転移のためには、基準課題と転移課題のどちらでも同じ脳部位を賦活することが必要
→若年者と高齢者は違うという研究結果も
海馬での神経新生 BDNFの出方が違う
→運動すると出やすくなる
複雑な環境のほうが出やすい ラットの実験
マインドフルネス瞑想の効果
注意の分割に作用する
前帯状回と脳の他部位の連結を賦活
注意のコントロールの中枢
脳の機能ではなく、構造の変化が11時間の訓練で起こる
背内側 →自分の内側を客観的に観察する
これができないと人のことが理解できない 自閉症の人は低下している
腹内側 →レスポンデント、オペラントの消去と関連
マインドフルネス瞑想は注意練習
→自分の身体に注意を向ける課題
→皮質の厚みが増加
島→身体感覚をまとめる 判断
→身体感覚がまとめられたものが扁桃体に出ていく
泣くから悲しい 悲しいから泣く
マインドフルネス瞑想
マインドフルネス瞑想を行っている高齢者は前頭葉の萎縮が少ない
ATTによる反復性うつ病への効果
認知トレーニング→認知機能改善→心理行動面の障害が改善
背内側前頭前野の活性化を伴う
CBT
脳の機能、さらに構造まで変える効果を持っている
心理行動面の改善→認知機能の改善
認知療法と認知トレーニングでは脳の部位が違う
→相加効果
認知療法 →背外側
メタ認知療法 →背外側+背内側 →相乗効果があるんじゃないか?