アウトプット日記

読んだ本、文献、作業療法に関する勉強会・研修会のまとめ。個人的な。

『考えないヒント』

 

考えないヒント―アイデアはこうして生まれる (幻冬舎新書)

考えないヒント―アイデアはこうして生まれる (幻冬舎新書)

 

 平成27年1月2日 読了

 

まとめ:

 アイデアは考えても浮かばないもの。

 体を「アイデア体質」に変えて、アイデアの種をたくさんポケットに入れる。

 アイデアの種をどこに植えて育てるかが大切。

 アイデアを生むための「考えないヒント」。

 

キーワード:

努力からひらめきは生まれない p17

 アイデアは、努力したからといってひらめくものではない。アイデアを仕上げることと、アイデアを出すことは違うんです。

 もし努力によっていいアイデアを生み出す方法があるとすれば、それは、日々の暮らしのなかで、いかにアイデアの種を拾えるようにするか、そういう環境を整えるかということしかない。

 アイデアは頭からではなく、体から生まれる。アイデアを生み出しやすい体のことを、僕は「アイデア体質」と呼んでいますが、もしいいアイデアをたくさん出せるようになりたいなら、体質をアイデア体質に変えるしかない。それが一番の努力ではないかと思います。

 

「もうできない」ではなく「もうすぐできる」 p59

 暗示をかけるというか、絶対できるんだ、絶対いいものができるんだと、信じることが重要です。

 苦し紛れに考えてひねりだそうとしても、決していいアイデアは出てきません。

 どうしてもアイデアが出てこなくてだめになったら、それはその仕事に向いてないということだから、仕事をやめればいい。でも、これまでアイデアが出てきたということは、まだ自分がこの仕事に向いているということだから、今後も絶対に大丈夫と自分を信じるんです。

 

「アイデアの種」をポケットに p63

 僕は、アイデアは、経験の化学反応から生まれると思っています。タイプの異なるいろいろなことを経験して、たくさんの生身の人に出会うことが一番大切で、机の上で考えているだけでは、アイデアは生まれないのではないでしょうか。

 アイデアの種は、アイデアそのものとは違います。

 アイデアの種とは植物の種と同じで、将来何かに育つ可能性があるものです。

 「これは何かわからないけど、将来育ちそうだな」というものがあったら、それを種として、心のポケットに入れておくんです。

 そうしていると、別の機会にそれを生かすときがやってくる。

 大切なのは、この種をどこのフィールドに植えるかです。

 

「当たり前」をリセットする p82

 アイデアの種は、そこらじゅうに落ちていると思います。

 でもぼんやりしていると、足元にアイデアの種が落ちていても、これが種であると気づかない。

 だから大事なのは、先入観をいったん捨てて、認識をリセットすることです。

 自分にとって当たり前のものほど、意識的にリセットして考えてみる。アイデアの種を拾うには、そんな心構えが大事なんじゃないでしょうか。

 

新しい仕事を始める三つの条件 p101

 僕は何か新しいことをやろうと決めたとき、三つのことを考えます。

 一つは、「それは誰かがやっていないか。すでにもうほかの人が同じことをやっているのではないか」ということ。

 二つめが、「それは誰を幸せにするか」。

 三つめは、「それが自分にとって面白いか」。

 なかでも「それは誰を幸せにするか」ということは特に大切だと思っています。

 自分にとって面白いことは確かに大事なのですが、自分が表現したいものだけを表現すればいいという気持ちはありません。やっぱり誰かのためにつくる。誰かを喜ばせるために、誰かに楽しんでもらうために、僕は表現したいと思います。

 

イデアを話してもらえる人になる p180

 アイデアの種に気づかせてくれるのは、クリエイティブのお手本である「物」であったり、銭湯などの「場所」であったり、京都のタクシーの運転手とか「人」であったりします。

 なかでも人とのつながり、いわゆる人脈は大切だと思います。

 どんなにたくさん知り合いがいても、意味のない百人の知人をつくるよりは、意味のある三人とつながっていたほうが、いいアイデアが生まれると思います。

 誰だって、大して絆も深くないただの知り合いに、いいアイデアをあげようとは思わない。逆に向こうもこちらにアイデアを期待しないでしょう。

 僕の知り合いですが、あるメーカーでずっと営業畑だった人が、宣伝部長になりました。そのとき彼が、どうして営業しかやったことのない自分がいきなり宣伝部長になったのかを考えてみた、と話してくれました。

 いままで宣伝部長というのは、あぐらをかいてアイデアを持ってこいとふんぞりかえっていれば通用した。でも考えてみれば、そういう人に飛びきりのアイデアを持っていこうとは思わないのが人情ですよね。

 いいアイデアを思いついたら、まずあの人に持っていってあげたいと思わせなきゃいけない。だから「発注」するのではなく、一番いいアイデアを「譲っていただく」という姿勢で仕事をしていくつもりだと、彼は話してくれました。そこでは当然、彼が培った営業的なセンスが物を言います。

 実際、僕もこの話を聞いて、今度いいアイデアが浮かんだら、真っ先にこの人に持っていってあげようと思いました。

 

目次:

第1章 考えるけれど、考えない

 「何か面白いことないかな」 アイデアは呼吸をするように ほか

第2章 アイデアは化学反応

 一つのことだけやっていてもダメ 毎朝ワクワクして目が覚める ほか
第3章 アイデアの種はここにある

 「当たり前」をリセットする 「ちょっとしたリスク」の隠し味 ほか
第4章 偶然力を鍛えよう

 失敗を悔やまない、失敗に見せない 生き残れるのはブレない人 ほか
第5章 アイデア体質のつくり方

 自分の軸を見失わないための銭湯通い 単純な繰り返しから生まれる感動 ほか

 

アクションプラン:

「当たり前」をリセットする