アウトプット日記

読んだ本、文献、作業療法に関する勉強会・研修会のまとめ。個人的な。

認知行動療法講義メモ「第5回講義」

平成26年10月23日

 

早稲田大学の熊野宏昭先生の講義のメモです。

認知行動療法講義」の全12回分をUstreamで聴講することができます。

「第5回講義 情報処理理論と認知療法


Ustream.tv: ユーザー hikumano1: 第5回講義, 法政大学「認知行動療法の基礎と展開」 第5回 情報処理理論と認知療法(最初の10分余り画面がぼやけています) . その他...

11月1日以降に削除されるようです。

 

講義資料もウェブサイトにアップされています。

http://hikumano.umin.ac.jp/cbt_kougi.html

講義資料は公開を続けるそうです。

 

 以下、メモです。

 

第5回

情報処理理論と認知療法

行動療法では何が足りなかったのか

認知の問題が関わっている問題に適応しにくかった

子どものしつけには有効だったが大人には適応しにくい

従来のレスポンデントとオペラントでは対応できない

セルフコントロールが難しい →他の療法と併用

認知行動療法の時代へ

情動や顕在的行動にはレスポンデント技法とオペラント技法が、認知の問題には認知再構成法や問題解決技法が用いられるようになった

 

認知的変数の設定

人間は自分で考えて行動を始める

今までは思考や認知も反応として位置づけられていた →従属変数

方法論的行動主義の立場での媒介変数から独立変数へ位置づけの転換

外から見えない認知や思考も行動とみなす

反応強化子随伴性は考慮されない →機能分析ではない

現実的には多くの技法が行動的技法を使用している

行動療法認知療法のどちらが効果があるかはずっと議論されている

 

認知行動療法の基本的仮説

認知的活動が行動に影響を及ぼす 坂野

行動の原因であるとまでは言ってない 慎重な立場

認知的活動は自己観察と変容が可能である

望ましい行動変容は認知的変容によって影響を受ける 坂野

人間は自分で自分をコントロールできるという仮説を基に治療する

 

認知行動療法技法上の特徴

治療の標的は行動の変化のみではなく、認知の変容そのものが標的となる

行動と認知の両者を治療効果の評価の対象とする

 

認知療法はベックによって考案された心理療法

うつ病の心理療法

認知再構成法を中心とする認知行動療法の代表的なもの

二重盲目化試験は心理療法には適応できない

方法論的行動主義 皮膚の内側が自分 外側が環境

 

認知モデル

人の感情や行動が、その人の出来事に対する理解の仕方によって影響を受ける

状況そのものではなく状況に対する解釈の仕方

 

自動思考

自動的に湧き出てくる評価的な思考

気づきにくいし、すぐに忘れてしまう

何か考えると感情や行動が変わる

感情や行動が残る

非機能的な思考を合理的に検討することで感情が変化する

ある程度うまく行くが、自動思考はすぐに変えられないという研究成果も出ている

メタ認知療法 →自動思考は変えない

 

自動思考は人によって内容が変わる

状況によっても変わる

個人差がある

自動思考を生み出すもの →中核信念、媒介信念

中核信念

最も基本的な層にある 中核信念というレンズを通してものごとを解釈する

媒介信念

構え、ルール/予期、思い込み

抑うつ的になると信念が活性化される

 

認知的概念化を進めるために

事例を理解する際に自問すべきこと

診断は何か

行動療法は機能分析 診断横断的 個別性が高い 個別にアセスメントする 臨床心理学的なアセスメント

 認知療法は診断に注目する 疾患によって自動思考も変わる 医学的なアセスメント カテゴリー分け 医学、医療との相性がいい

どんな非機能的な思考と信念が問題と関係しているか

どんな感情的、身体的、行動的な反応が思考と関連しているか

 

活動スケジュール表

行動活性化

レービンソン 行動療法

→ベックが最初から認知療法に取り込んだ

行動活性化療法 →ファースター

提唱者も理論も違う

 

思考記録表

自動思考の合理性は3つの質問などの認知的技法で検討する

そう考える根拠は?

他の考え方はできないか?

もしそうだとしたら?

会話形式で記入したほうが効果的

自問自答していく

柔軟な考え方ができてくる

ポジティブな考え方をネガティブな考え方に変えるのではない

他の考え方もできるようになることが大事

考え方の影響力を落ちていることが効果を上げていると捉える

 

行動療法のルール、確率操作と認知療法の思い込み、媒介信念はほとんど同じ

 

行動実験

実際の生活の中で特定の認知の整合性を確認する

 

認知行動療法では何が足りなかったのか

統一的な基礎理論が欠けている

情報処理理論には基礎科学による裏づけがない 認知心理学とは関係なく出てきた

ベックが考え出した情報処理理論

行動療法認知療法を科学的に理解しようとすると統一的な基礎理論が必要

→統一的な基礎理論を認知行動療法のために作り出すのは難しい

今の認知療法認知心理学認知科学とかなりつながってきている

現代になって交流可能になっている

 

エビデンスに基づく心理療法

疾患によってマニュアルをつくった

うつ病パニック障害に効果があるとされている

しかし、合併している人はどのマニュアルを使えばいいのか

合併している人がほとんど

 

モザイク的ケースフォーミュレーション

認知療法行動療法を組み合わせたもの

どの患者さんも両方の問題を抱えている

どちらに重みを置くかが分からない アセスメントができない

→統一的な理論がないから

認知療法認知療法の中で発展させる

 行動療法行動療法の中で発展させる

 これが現実的では?

 

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