アウトプット日記

読んだ本、文献、作業療法に関する勉強会・研修会のまとめ。個人的な。

『入門 考える技術・書く技術』

 

入門 考える技術・書く技術

入門 考える技術・書く技術

 

 平成26年4月14日 読了

 

まとめ:

考えるプロセスと書くプロセスを分ける

 

目次:

まえがき 日本語のハンディを乗り越える

序章 誤解だらけのライティング

日本人がロジカル表現を苦手とする本当の理由

誰も教えてくれなかったレポート・ライティング
●誤解1 書きたいことを書きなさい
●誤解2 起承転結で書きなさい
グローバル・スタンダードを学ぶ
●レポートを受ける立場になって読んでみる
●考えるプロセスと書くプロセスを分ける

1章 読み手の関心・疑問に向かって書く

OPQ分析で読み手の疑問を明らかにする

読み手は何に関心を持ち、どんな疑問を抱くのか
読み手の関心を呼び起こすには
読み手の疑問を明らかにする「OPQ分析」
OPQ分析のコツ

2章 考えを形にする

メッセージを絞り、グループ化する「ピラミッドの基本」

メッセージの構造を明らかにする
●一度に覚えられる数には限界がある
●メッセージ構造をそのまま文書へ
グループ化と要約メッセージ
●メッセージが一般論にならないようにする
要約メッセージを文章にするときの「4つの鉄則」
●鉄則(1)名詞表現、体言止めは使用禁止とする
●鉄則(2)「あいまい言葉」は使用禁止とする
●鉄則(3)メッセージはただ1つの文章で表現する
●鉄則(4)「しりてが」接続詞は使用禁止とする
So What?」を繰り返す

3章 ピラミッドを作る

ロジックを展開する、チェックする

帰納法でロジックを展開する
帰納法の仕組み
●「同じ種類の考え」を前提とする
帰納法は「つなぎ言葉」でチェックする
●結論を先に述べる
演繹法でロジックを展開する
●ビジネスで演繹法を使う際の注意点
演繹法は「前提」をチェックする
ピラミッド作成のコツ
●コツ(1) 1つの考えを短く明快に
●コツ(2) 縦と横の「二次元」を意識する
●1対1の関係に要注意
●1対1の番外編「イメージによる説得」

4章 文書で表現する

導入から結びまで、気をつけるべきポイント

文書全体の構造はピラミッドに同じ
●ケース「X事業投資」
●主メッセージの位置
●目次のつけ方
段落表現のビジネス・スタンダード
●段落は「改行+大きめの行間」で
文章のわかりやすさは「接続詞」次第
●ロジカル接続詞
●「しりてが」接続詞の使用ルール
●曖昧な接続詞は誤訳のモト
読み手を引きつける「導入部」
●OPQ分析を使って導入部を作る
「結び」で今後のステップを示唆する

終章 メール劇的向上術

毎日のメールでピラミッドが身につく一石二鳥作戦

メールが見違えるように変わる「感謝の言葉にPDF」
「1日1回ピラミッド」×4カ月

巻末付録 ピラミッドの基本パターン

参考文献

キーワード:

読み手は何に関心を持ち、どんな疑問を抱くのか

読み手の疑問に対する答えこそが、ビジネス文書で伝えるべき考え(メッセージ)なのです。

読み手の理解こそが、説得力あるビジネス文書を書くための最重要ポイントになります。

p18

 

読み手の疑問を明らかにする「OPQ分析」

O:Objective(望ましい状況)

読み手が目指している望ましい状況(Objective)

「O」は読み手が考えている達成すべき目標は改善後の姿などを指します

P:Problem(問題、すなわち現状とObjectiveとのギャップ)

「P」とは現状と「O」(望ましい状況)とのギャップ、すなわち解決すべき問題(Problem)

問題とは、あくまで読み手にとっての問題

Q:Question(読み手の疑問)

「Q」とは問題「P」に直面した読み手が、その解決に向けて自然に抱くだろう疑問(Question)

A:Answer(答え/文書の主メッセージ)

読み手の疑問「Q」に対する答え(A:Answer) が、そのまま文書の主メッセージとなる

大切なのは、「Q」に忠実に答えるということ

p27

 

グループ化と要約メッセージ

考えを組み立てるプロセスには、2種類の作業があります。

1.グループ化し、要約メッセージを探す

複数のメッセージを1つのグループにくくり、そのグループを象徴する1つのメッセージ(要約メッセージ)を見つけ出す。

2.メッセージに従って、グループを作る

ある1つのメッセージについて、その根拠や説明となるメッセージ(支持メッセージ)のグループを作り出す。

p48

 

要約メッセージを文章にするときの「4つの鉄則」

鉄則1 名詞表現、体言止めは使用禁止とする

鉄則2  「あいまい言葉」は使用禁止とする

鉄則3 メッセージはただ1つの文章で表現する

鉄則4 「しりてが」接続詞は使用禁止とする

p58

 

So What?」を繰り返す

たいがいのメッセージは、はじめは曖昧でモヤモヤしているものです。煮詰まっていないメッセージを無理やり文書にしようとしたところで、曖昧なものしかできません。’’So What?”と繰り返し自問自答を続けることで、混沌とした頭の中の霧が徐々に晴れてきて、本当に言いたい具体的なメッセージを拾い出すことができます。

p65

 

ピラミッド作成のコツ

コツ1 1つの考えを短く明快に

 要約メッセージの4つの鉄則を生かす

 主メッセージとキーラインを早めに決める

 ピラミッド内で文書を書こうとしてはいけない

コツ2 縦と横の「二次元」を意識する

 縦の関係は「論理の帰結」、つまり上が結論(要約)で下が根拠/説明という関係

 横の関係は、結論を導く「論理づけ」(ロジックの流れ)を表す

 ピラミッドの縦横を無視しない

p86

 

読み手を引きつける「導入部」

導入部はメッセージを述べるのではなく、メッセージに向けて読み手の関心を誘導する役割を担います。

導入部では、「その文書を書くことになった経緯の説明」など、読み手の関心を確認したり引きつけたりするための情報が盛り込まれます。

ここで有効なのが、1章で学んだ「OPQ分析」です。そもそもOPQ分析から導き出した読み手の疑問に基づいてピラミッドを作ったわけですから、OPQの部分をうまく利用すれば、よいガイドになるのです。

この「つかみ」の部分で読み手を引きつけられなければ、元も子もありません。まず、読み手の視点で記述するということを強烈に意識してください。

p125

 

メールが見違えるように変わる「感謝の言葉にPDF」

感謝の言葉

ビジネス・メールでは、いきなり本文に入らずに、まず簡潔に1行か2行を使って感謝の言葉を述べるようにします。

P(主メッセージ部分)

PはPurpose Statement(目的文)、つまり、主メッセージ部分のことです。

「しりてが」なしの単文で表現し、補足があれば別の文章にして続けます。

D(詳細)

DはDetail(詳細)の略です。主メッセージの理由や判断根拠、内容説明、具体案などのことです。

F(今後のアクション)

FはFollow-Through(フォロースルー)の略です。読み手に求めるアクション、自分のアクションの説明、あるいはその両方を記載します。

p138

 

アクションプラン:

 考えるプロセスと書くプロセスを分ける