認知行動療法講義メモ「第11回講義」
平成26年11月1日
早稲田大学の熊野宏昭先生の講義のメモです。
「認知行動療法講義」の全12回分をUstreamで聴講することができます。
「第11回講義 言語行動と関係フレーム理論」
Ustream.tv: ユーザー hikumano1: 「認知行動療法の基礎と展開」第11回講義, 「認知行動療法の基礎と展開」 第11回 言語行動と関係フレーム理論 . その他...
11月1日以降に削除されるようです。
講義資料もウェブサイトにアップされています。
http://hikumano.umin.ac.jp/cbt_kougi.html
講義資料は公開を続けるそうです。
以下、メモです。
第11回
言語行動と関係フレーム理論
スキナーによる言語行動
同じ言語圏特有のオペラント行動
関係フレーム理論による言語行動
持っている機能を変える
スキナーによる言語行動
→話し手の行動のみ
→スキナーの中ではルール支配行動は言語行動ではない
マンドとタクト
マンド →要求言語行動
自分で物理的に行動することなしに受け取ることを可能にする機能を持つ
タクト →報告言語行動
マンドとタクトは機能が違う
どちらかができてどちらかができないこともある
スキナーの言語行動理論の対象
言葉がなかなか使えないクライアント
言語を覚え始めたクライアント
単語あるいは文自体に意味があるわけではない
単語あるいは文の意味は、その単語あるいは文を産み出した言語行動とその制御変数である行動随伴性を知ることなしには決定できない
3つの意識
覚醒
アウェアネス
リカーシブな意識
「自由意志を持っているという考えは幻想である」
行動は従属変数
→環境や結果に左右される
行動は自分にマンドすることによる刺激性制御
徹底的行動主義
→認められている機能は自分を観察する機能だけ
関係フレーム理論
外顕的行動 →オバート
内潜的行動 →カバート
公的環境に加えて私的環境が含まれる
→スキナーの言語行動と同じ
言語行動は象徴性、生成性を持つ 言葉自体に意味がある
→スキナーと全く違う
スキナーの言語理論
→言語行動を習得する段階で表れる
象徴性=「バーチャルな世界」を作り出す力
レモンと頭の中で言ってみる→イメージが浮かぶ
→言語の双方向性 人間にしかない能力
言語行動→刺激と刺激を結びつけてその機能を変える力
簡単に機能が変わってしまう
多数の判例による訓練
般性模倣
ルール支配行動
聞き手の行動であるため、スキナーの言語行動ではない
ルール支配行動は象徴性をもつ
バーチャルで浮かんだことも弁別刺激になったり、結果になったりする
→行動に影響する
プライアンス
誰かに喜んでもらうために行動する
→弁別刺激
雨が降りそうだから傘を持っていこう
→弁別刺激
オーグメンディング
動機づけを高める 風呂上りにビールを飲むとうまい
→確率操作になる
生成性
少数の関係を学習すると学習していないことが派生して結びついていく
一を聞いて十を知る
恣意的に適用可能な関係反応=言語行動
言葉の意味には文脈と独立に決まる部分がある
スキナーの言語行動理論 →言葉を学習している過程で成り立つ理論
→臨床行動分析 大人
関係フレーム理論 →言葉が成立してから成り立つ理論
→応用行動分析 子ども