『部下の仕事はなぜ遅いのか』
平成26年10月18日 読了
まとめ:
仕事には、「誰にでもできる仕事」と「新しいものを生み出す仕事」があります。
仕事の95%は「誰にでもできる仕事」、残りの5%は「新しいものを生み出す仕事」です。
「誰にでもできる仕事」をいかに効率的にこなし、品質を保てるか。そして、「新しいものを生み出す仕事」に時間とエネルギーを注げるかが大切です。
システム化、マニュアル化、効率化は悪いことではありません。新しいものを創出する仕事にエネルギーを注ぐために必要なことです。
キーワード:
5%の仕事
会社や個人が伸びるかどうかは、新しい仕事の創出の成否にかかっています。あえて数字で表現すれば、会社や個人の仕事の「95%」は、一定の資格と技能を身につけた人ならば、誰がやっても同じ結果になるという仕事です。もっと露骨に言えば、マニュアルで対応できる仕事です。
この「95%の仕事」に対し、残りの「5%の仕事」こそが、新しい価値を生んだり、付加価値を付け加えたりする仕事にほかなりません。
新しい仕事を創出する「5%の仕事」の部分に時間とエネルギーを注げる経営体だけが、末永く生き残ることができます。ですから、上司であるかフリーランスであるか経営者であるかを問わず、「95%の仕事」の部分はできるだけ効率化する必要があります。可能ならば、そうした部分においては「ラクをして」、その消耗エネルギー量を限りなくゼロにしたい。
このことをまずは銘記しておく必要があります。 p14
目次:
まえがき
「最小の労力」で「最大の効果」を得るための、「仕組み」をつくってしまう1冊。
第1部 ラクして部下を育てる技法 講義編
1 近道はレシピの入手にあり!
「5%の仕事」に集中するために
「球をよく見ろ」で通じるか?
「たった1分」で跳び箱ができるようになる方法
「10年かかる」が10日で達成可能?
2 「デキる」上司のコーチング!
コーチの最大任務は何か?
コーチングの定義をめぐる混乱
「本番」はプレーヤーに任せる
「スキルアップ」はコーチングの課題ではない
誰を育てるか?
上司とコーチの違いは?
コーチングのタイプ
3 プロセスの中でパーツを見よ!
言語にする能力とマニュアル
プロセスの中で部分を見る
ホワイトカラーワークとマニュアル
文章の書き方を教えるには?
良いアイデアは何でも採り入れる
全員のレベルアップを求めない
4 一発で完成品を!
理想的な形をイメージする
対象は「言ったらわかる人」だけ
結果を出せない人をどうするか
「戦略的」に仕事を進める
「消耗戦」からは逃げよう
「とりあえずやってみろ」ではなく全体構造を
弱点を克服しなくてもいい仕組みをつくる
第2部 もっとラクして部下を育てる 討論編
1 はじめに
座談会の参加者の紹介
全員で共有する10の定義
2 「面白さ」を教える技法
面白いテレビ番組のつくり方
「面白さ」とは何か
面白さをどう教えるか
コーヒーブレイク セミナー・ビジネスはかる?
3 部下を成長させる技法
「教えない」という選択
責任を負わせて任せる
鈴木さんの会社を考える
弁護士ノウハウの販売?
大学で学生を教える
新聞社における人材育成
新聞社のこれから
人事評価とインセンティブ
4 もっとラクするための技法
コーチングの外注
うつ病は専門家に
「切る」という選択
ラクするために怒る技術
あとがき
あなたの言葉は伝わっていますか?
付録 本書で言及された文献・映像資料