『サボる時間術』
- 作者: 理央周
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2011/09/09
- メディア: 新書
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平成25年7月13日 読了 47分
まとめ:
創造的な仕事に集中できるように、こなす仕事をしないで自由に使える「サボる時間」を、「まとまり」としてまずブロック(確保)してみよう。
アポは入れない、手も動かさない。
そういうサボる時間をいかに確保し、その時間に集中して創造的な仕事ができるかが、のちの成果につながっていく。
サボる時間を決め、残った時間に「こなす仕事」に集中するほうが、効率も上がる。
p14
目次:
序章 なぜ時間は管理できないのか
第1章 まじめな人ほど「時間がない」と言う
第2章 どうすればサボれるのか
第3章 その時間は「お値打ち」ですか?
第4章 午後4時45分、机の上はカバンだけ
第5章 なぜサボるのか
キーワード:
ビジネスパーソンが「時間」についてどのように考えるべきか p36
・時間は重要な経営資源として認識せよ
・時間の割り振りからスタートせよ
・まとまり時間を重視せよ
こなす仕事(=作業)をできる限り効率化できれば、創造して付加価値を出す仕事(=価業)をする時間がさらに多くとれるようになり、成果は向上していく。 p43
やらなければならない仕事や作業をできる限り効率化するためのステップ p53
1.まずは大事なこと=価値を生み出せる仕事は何かをいつも考えておく
2.そのための時間を確保する
3.阻害要因・問題を発見する―やらなければならない時間を見つけ出す
4.問題をつぶす―効率的な手法を考え出す
5.習慣化する
かかわる人すべてがのびのびとポジティブな気持ちで仕事ができることが、斬新なアイディアを生み、画期的なクリエイティブにつなげるのに絶対に必要な条件だ。そのためには、仕事を頼まれた側が、「任されている」「信頼されている」と実感できなければならない。 p57
フィリップ・コトラー STP p93
1.まずは市場を顧客のニーズによって細分化する(Segmentation)
2.細分化した市場のうち、競合より優位な自社の強みを活かせるターゲットを明確にする(Targeting)
3.顧客に価値を提供できるポジションに自社を置く(Positioning)
市場と同じのようにつかみどころがないのが「時間」である。だから、このSTPを自分の時間管理にあてはめることができるのではないだろうか。 p94
・個別の仕事の時間(の使い方)を細分化してみる=S
・重要な仕事にターゲットを絞り込み優先順位を決める=T
・自分の価値が高まる働き方を考えてみる=P
できる人は他人が軽く見がちな仕事を高いレベルで仕上げている
超優秀な人は、独創的な発想で新たな価値を生み出すとともに、「こなす仕事」も、ものすごく高いレベルで完遂させる。優秀な人は「こなす仕事」をしっかりこなしたうえで、ひとひねり工夫を凝らして高いレベルにもっていく。
いずれも小さな仕事に手を抜かない。 p110
仕事をしている「個人」も、少数精鋭の会社と同じでなければならない。自分自身の内側に、同じものを見ても違った見方ができる複数の視点を持てなければ、社会人としてのバランスを確保できないのだ。
それは自分の「時間管理」についても言える。提案したいのは、マーケティング思考とカイゼン手法の視点を持つことである。
マーケティング思考は、STPのようにターゲットとなる重要な仕事を確定させ、そこにどれだけの時間を投入すれば、仕事や自分の価値を高めていけるかを前向きに考えることだ。これは攻めの思考、戦略的な思考と言える。
一方、カイゼン思考は、まとまり時間を生み出すためにジャマをする、働き方やスケジュールの組み方のムリやムダ、ムラを丹念に検証して、時間の「不良品」を生み出さないようにしていくことだ。これは守りの思考、省力の思考と言えるだろう。
攻めと守り―。片方だけでな足りない。両方がきちんと実行できて初めて、バランスよく時間と付き合えるようになると思う。 p174
アクションプラン:
まとまり時間=サボる時間を確保したうえで、細切れ時間を活用する